グルメ
2016.07.11(Mon)

県外で実は知られていない名物。うまか~博多の郷土料理ごまさば

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福岡といえばもつ鍋やラーメンですが、市場直送の新鮮な魚もまた、地元なら誰もが知っているうまいもんのひとつ。そんな福岡の魚料理の定番「ごまさば」をあなたはご存知でしょうか?初めて福岡に来た人には是非食べて欲しい「ごまさば」を紹介します! 

新鮮な鯖を食する福岡のソウルフード「ごまさば」

「ごまさば」は、マサバの刺身に醤油とゴマをからめ、ねぎや大葉、わさびをのせて食べるシンプルなものです。お好みでしょうがや海苔なども、とてもよく合います。新しい鯖でしか作れないため臭みも少なく、身のしまった鯖の食感が舌を満足させてくれます。

健康的な鯖の食感と口に広がるごまの風味、後を引くワサビの味にお酒が止まりません!

 

博多の好立地が生み出した郷土料理

東京の友人が「ごまさば」を食べた時、「東京じゃ鯖は生では食べられない」と言っていました。

なぜ、福岡では鯖が生で食べられるのでしょう?

福岡は魚市場が都心部の天神からほど近く、市街地にあることから、活きの良い魚が港から市場、そして調理する人に渡るまでのスピードが非常に短いためです。
早朝、まだ夜明け前に漁船が市場横の漁港へ乗り付けて荷を卸すため、短時間でせりにかけられ、仲買人から料理人が買い付け、「ごまさば」として調理されるまでがわずか半日。長浜鮮魚市場(福岡市中央卸売市場鮮魚市場)には悪天候でなければこうした新鮮で天然ものの上質な魚が入ってくることが博多の台所を最強にしている理由のひとつと言えるでしょう。

青魚は鮮度が命。「サバの生き腐れ」と言われるほど鯖は傷みの早い魚ですが、その鯖が新鮮なものでこそ、博多では「ごまさば」がおいしく食べられるわけです。

観光客にも人気のメニュー!

鯖や鰯などの青魚には、アニキサスという寄生虫による食中毒の心配もあって、敬遠する方も少なくないと思いますが、実は福岡で「ごまさば」になっている近海ものの鯖には、その内臓から身の部分に移るアニサキスがいないという調査結果もあります。

つまり近海で獲れた福岡の鯖は「ごまさば」に適した条件を持っている鯖なのです。

安全においしく食べられるおかげか、いまでは海外からの観光客の皆さんにも、「ごまさば」はかなり人気のメニューになっています。福岡に来たなら、安心してぜひ味わっていただきたいこの「ごまさば」。魚にうるさい福岡ならではの定番です。

ぴんさん(@515pin)が投稿した写真 -


ちなみにこの長浜鮮魚市場のすぐそばに、福岡市鮮魚市場会館があり、ここでは一般市民にも人気の料理教室を開催しています。小学生以上の親子を対象に魚のさばき方や調理の方法や魚をおいしく食べるためのコツなど講師が指導しています。毎月第2土曜日に鮮魚市場の一部を一般開放した「長浜鮮魚市場 市民感謝デー」には大勢の市民が訪れてマグロ解体ショーや鮮魚や冷凍、干物などの加工品まで豊富な種類での販売も行われています。新鮮な地物の魚が手に入るということで大人気のイベントです。こちらものぞいてみてはいかがでしょうか。

 

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