北九州市、関門海峡に面する門司港駅を中心とした地域「門司港」。木造建築の門司港駅をはじめ、大正ロマンただよう建物がレトロな雰囲気を演出しており、人気の観光スポットです。今回は、そんな古い港町の雰囲気が感じられる門司港について、その歴史とチェックしておきたいスポットをご紹介したいと思います!
門司港は明治初期に開港した、歴史のある港です。石炭などを扱う国の特別輸出港に指定され、日清戦争や日露戦争の際には軍需品や兵士たちを送り出す港として大きく発展。第一次世界大戦を経て、神戸、横浜と並ぶ日本三大港になります。しかし終戦とともに港としては低迷し、衰退。現在は「門司港レトロエリア」として、多くの人が足を運ぶ観光スポットになりました。
港として発展した門司港は、中国大陸やヨーロッパの影響を受け、さまざまな文化が入り混じった街並みを形成しています。そんな門司港の見どころをチェックしていきましょう。
明治24年に建てられた門司駅は、ネオ・ルネッサンス調の木造建築。当時珍しかった青銅製の手水鉢や水洗式のトイレ、大理石とタイルがあしらわれた洗面所は、現在もモダンな雰囲気を醸し出しています。駅舎としては初めて、国の重要文化財に指定されました。
※2018年まで大規模保存修理工事中。ただし列車は通常通り運行しており、手水鉢等も見学可能です。
明治45年に建設された旧門司税関は、煉瓦造り瓦葺2階建構造の建物。平成6年に建物の復元をおこない、近代的なデザインとモダンなネオ・ルネッサンス調が交わった雰囲気のある建物に生まれ変わりました。1階には吹き抜けのエントランスホール、2階には門司港レトロを一望できる展望室とギャラリーが設置されています。
明治時代の客車をはじめ、九州各地で活躍した実物車両、蒸気機関車や人気列車の模型、切符など、さまざまな展示が楽しめる記念館です。運転シミュレーターや、運転体験ができるミニ鉄道もあるのでお子様連れの方にもオススメ。門司港から九州各地へ走った列車の歴史をたどることができます。
門司港レトロエリアには、オレンジ色のタイルと白の石の帯が美しい「旧大阪商船」や、重要文化財に指定されている「旧門司三井倶楽部」など、見ているだけでも楽しい建物がいっぱい。また昼だけでなく、夜も素敵です。
毎日日没時間にあわせて始まる「門司港レトロ・ナイトファンタジー」では、これらの建物をライトアップで演出するというもの。レトロな街並みが一気に幻想的な印象を強めます。こちらもぜひあわせてお楽しみください!
門司港は福岡市から在来線で約2時間。関門海峡や関門橋など、門司港レトロエリア以外にもたくさんの見どころがあります。時間や日程に余裕のある方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。