カルチャー
2017.06.13(Tue)

初夏の準備を!涼を呼ぶ「京うちわ」の奥深さとは

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200年余の歴史を持つ京都。和の文化が今も息づく京都には100年以上続く京うちわの老舗が多数あります。今回は、京うちわの魅力をご紹介します。京の都の古き良き名品を堪能してみてください!

奥深い「京うちわ」の歴史とは?

京うちわは、別名「都(みやこ)うちわ」とも呼ばれ、京都の歴史を伝えてくれている伝統工芸品のひとつです。始まりは、南北朝時代にまで遡ります。当時、中国から朝鮮を経て、西日本に朝鮮団扇(ちょうせんうちわ)がもたらされ、後に京都の貴族たちが住む別荘地に広まったものであると伝えられています。

涼をとるのはもちろん、風や光を防ぐ道具として用いられるようにもなり、顔を隠す装飾品としても重宝されました。また、戦国時代には武将の軍配としても利用されるなど、それぞれの時代に合わせて活用されてきた歴史の奥深さを感じますね。

「京うちわ」の特徴とその魅力とは?

京うちわは、細い竹ひごで作られています。団扇の面と把手(とって)の部分が別々に作られ、細い骨(竹ひご)をひとつずつ並べてから柄をつけた差し柄になっているのが、最大の特徴。また、上部の骨の数によって等級が決まっているのもポイントです。たとえば50本並べて5立てのものは下級品、60本並べて6立ては並級品、70本並べて7立ての場合は中級品、そして、80本以上並べたものは上級品とされています。

さらに、形やデザインにも特徴が。主流なのは丸型や角型ですが、他にも長柄型や羽子板型、さらには扇形や千鳥型など、珍しいデザインのものも多く作られています。竹や和紙などにも伝統あるこだわりの素材が用いられているので、見た目にも美しく、柔らかい使い心地が優雅な気分にさせてくれる一品です。

大切な人に贈りたい♡キュートなデザインも

日本を代表する伝統工芸品として名高い京うちわは、美術工芸品としても注目されています。近年では、京うちわの展示会や展覧会にも多くの人が足を運ぶ人気っぷり。それもそのはず、日本の技術を駆使した優れた魅力が高く評価され、国内はもとより、海外からのツーリストたちからも関心が高まっているからです。

美術品のような上級品ではなくとも、今は安価で可愛らしいデザインの京うちわがたくさん揃っています。鮮やかでキレイな発色のものや、海の生き物や動物などをモチーフにしたユニークなものは、年齢や性別を問わず大人気♪
涼をとりたいこれからの季節、大切な人へのギフトにもピッタリですよ♡お気に入りの一品を、ぜひ探してみてはいかがですか?

いかがでしたか? 京うちわは歴史が深く、魅力溢れる伝統工芸品。これなら浴衣姿にもピッタリなので、お好みのデザインを見つけて和風美人を演出してみるのもいいかもしれませんね。本格的な夏に備えて、ぜひチェックしてみてください♪

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