日本全国の方言は北から南まで幅広く、もはや外国語の領域ではないかと思うような言葉もありますが、博多弁もなかなかわかりづらいものです。
地元の人々でも知らない言葉だってあるのですから。
古い世代のみなさんの会話を聞くと、やや通訳が必要なくらいに絶好調の博多弁が流れ出すことがあります。
博多弁をユーモラスな絵といっしょに解説したものが川端商店街のアーケードの天井から飾られていますが、ご覧になったことはありますか?これはさすがにわからない、と思うほどの「レア」な博多弁もしっかり絵で解説されていますので、機会があったらご覧ください。
そんな博多弁のなかでも、今回は比較的わかりやすいものをご紹介します。
これは「何してるの?」(どうするつもりなの?)とやや責める感じでも使いますし、「今何してるの?」な感じでも使います。
地元のおいしい名菓にもこの名がつけられたものがあるのですが、「知ってるよ」でもあり、「知ってた?」と聞いている場合もあります。
どこの地域の方言でも同じだと思いますが、ひとつの方言で幅広く使えるというものは多いです。怒っていたり、笑っていたり。そんな感情を交えての表現でかなりニュアンスもかわってくるわけです。
「どうしたの?」と聞いて相談にのろうとしているときや、事情を聞くときに使います。
「すごく」「とても」という意味です。「ばり早(はや)」とか「ばりうま」など、何にでもつけてよく使われて…、いや「ばり」使われています。
ちょっとこれは若い方は使わないかもしれませんが「全然」と言う意味です。
「いっちょんすかんけん」(ちっともすきじゃない)のような感じです。
さぁ、これもまた年代によりますが、「ずるい」と言う意味です。「こすかぁ」(ずるいなぁ)といった具合です。
「好きだよ」の意味です。反対の意味の言葉は「すかん」(すきじゃない)となります。
語尾の表現もちょっと面白いかもしれません。「〇〇だよ」というのを「〇〇くさ」とか「〇〇たい」とか言ったりします。
うるさいなぁ、なんだかもううっとしいなぁと思ったら「しぇからしか」。
サ行の滑舌が苦手なのが博多っ子だそうで「せからしい」⇒「せからしか」⇒「しぇからしか」となってしまうようです。
地元の方と話すことがあったらちょっと気をつけてその表現方法に耳をすませてみてください。ひとそれぞれ面白い言い回しもあるものです。
なんとも愛嬌のある博多弁、ちょっとだけ覚えていただければうれしいです。