タイのグルメといえば、真っ先に浮かぶのはタイカレー。中でもグリーンカレーは、今やレトルトでもたくさん出回っていて、手軽に食べられます。でも本場のものはかなり辛く、日本のカレーに慣れた舌には、ちょっと苦手に思うことも。そこで、タイでカレーを食べたいけど辛さが心配…という人向けに、辛さ控えめのタイカレー4品を、厳選してご紹介します。
日本でタイカレーと呼ばれているものは、タイ料理の「ゲーン」というスープの一種です。唐辛子やニンニク、生姜にスパイスやハーブを合わせてスープにした「ゲーン」。スパイスの組み合わせやココナッツミルクの量で、味や辛さが決まります。
グリーンカレーは青唐辛子、レッドカレーは赤唐辛子を使っているためピリリと辛いですが、イエローカレーは具にジャガイモが入っているので、クリーミーで比較的マイルド。大きな鶏肉入りや、野菜をふんだんに使ったものなど、お店によってバリエーションが楽しめるのも特徴的です。
一度食べたら、誰でも病みつきになるという噂の、プーパッポンカレー。プーパッポンはタイ語でプー=カニ、パッ=炒める、ポン=粉という意味で、ワタリガニをカレースパイスで炒め、とき卵と合わせて仕上げます。カレーの奥にカニのダシが効いている、エスニックな味わいが人気です。カニは手づかみするので指先がべとべとになりますが、そんなワイルドさもおいしさの秘密。ふわふわの卵とココナッツミルクが口当たりやさしく、一緒に注文した白いご飯は、思わずお代わりしたくなるほどです♪
「マッサマン」は「ムスリム(イスラム教徒)の」という意味です。戒律上、豚肉が食べられないイスラム教徒向けに、鶏肉や牛肉がメインになっています。ジャガイモと玉ねぎ、ピーナッツパウダーなどと煮込むので、甘みとコクが前面に出た、辛くないカレーです。アメリカの人気情報サイトで「世界一おいしい」と紹介されたことから、ますます注目を集めるようになりました。
ゲーンハンレーは、タイ北部の郷土料理です。辛みよりも生姜を良く効かせたスープで、体に良い生薬のような味わいがあります。大ぶりでホロホロに柔らかく煮込んだ豚の三枚肉に、玉ねぎの甘みが重なり、日本人にはどこか馴染みのある食べやすさです。バンコクではあまり見かけませんが、北部の都市、チェンマイならポピュラーです。エキゾチックな高床式レストランで、注文してみませんか?
気温が高い国では、食べ物を保存するために、香辛料が欠かせません。そのため、タイカレーは歴史も古く種類も豊富で、今なお進化し続けています。中でも「世界一」とまで言われたマッサマンカレーは、ぜひ一度試してみて!