カルチャー
2016.12.29(Thu)

奥ゆかしさに会える街!源氏物語の舞台「宇治」の魅力と歩き方

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源氏物語の最後の舞台としても知られる宇治。この街には、世界遺産としての建造物だけでなく、古い町並みや文化が数多く残され、奥ゆかしい雰囲気に包まれています。時代を超えて愛され続ける宇治の魅力と歩き方をご紹介します!

 

「源氏物語」の世界に誘う宇治のまち

京都の南側に位置する宇治市。ここは平安時代、貴族たちの別荘地として栄えた場所です。
そのため、今でも風光明媚な町並みが多く残され、昔から多くの人々を魅了してやまない町として大変人気のあるスポットです。

また、「源氏物語」の最後の舞台としても名を馳せる宇治には、物語の風景を思い浮かべては、つい足を止めたくなるスポットや、趣深い雰囲気に包まれた場所に数多く出会えるため、まるでタイムスリップしたかのような感覚におちいる不思議な世界が広がります。

姫たちの恋心をそっと見守りながら、今思う大切な人に想いを寄せる。そんなやさしい時間が流れていきます。
時代を超えて女性たちの恋愛が垣間見える素敵な場所。千年前に紫式部が生み出し、多くの人々に愛されている「源氏物語」が生き続けている町、それこそが、宇治の魅力のひとつです。

 

美しい歴史に出会える和みの町「宇治」を歩く

たくさんの歴史がちりばめられ、豊かな自然に囲まれた情緒ある風景に出会えるのも宇治の町を歩く楽しみのひとつです。
宇治駅の近くには宇治川が流れ、川のせせらぎが心地良く耳に届きます。そこで出会うのは、なんと紫式部象。まるで源氏物語の世界への誘いであるかのように、川のたもとで作者がお出迎えをしてくれます。

そして、宇治川のそばにあるのが、10円玉にも描かれている世界遺産で有名な「平等院」。
凛とした佇まいに鮮やかな朱色、そして四季を伝える自然とのバランスがなんとも美しい表情の風景を目にすれば、その壮大さに引き込まれ、まるで時空を超えて異次元の世界に居るかのような感覚に。やがて、そこに見える風景たちが、時間や全てを忘れさせ、景色の美しさに心が奪われていくのを感じます。
たくさんの人々が訪れる理由がここにある、そんな素敵な場所です。

そしてもうひとつ足を運びたいのが、宇治川を渡った先に見えてくる「宇治上神社」。
ここはなんと、境内だけでなく、その周りにある木々などを含めた全ての景観が、世界遺産として登録されている貴重な場所です。
それもそのはず、こちらには国宝の本殿と拝殿があり、特に本殿は、日本最古の神社建築との言い伝えがあるほど。拝殿の曲線が美しい縋破風(すがるはふ)と呼ばれる屋根。そして、本殿の自然と調和のとれた麗しい姿。そこに居るだけで、心が洗われるような、清らかな気持ちになれる、神聖な場所。ゆっくりと、静かに、時間の移ろいを感じながら歩きたい町、それこそが宇治の奥ゆかしさなのかもしれませんね。

 

あの大名も好んだ?宇治茶グルメを堪能しよう!

宇治は、お茶の産地としても有名な場所です。さわやかな香りに包まれた宇治茶は、ほどよい苦味とスッキリとした味わいが特徴で、その昔、秀吉や家康などの諸大名も好んだともいわれるほど大変人気のあるお茶です。

この宇治茶を手軽に楽しめるのが、平等院に向かう途中の表参道。この平等院表参道には、宇治茶の老舗がずらりと並び、古都京都の雰囲気を感じられる町並みが広がっています。
お茶はもちろん、宇治茶を使ったスイーツやお蕎麦など、カフェやお土産屋さんがたくさん揃っているので、ほっと一息したい午後のひとときに、ぜひ立ち寄りたいスポットです。

 

源氏物語や世界遺産など、たくさんの歴史に触れあえる奥ゆかしい町、宇治。

ここは、紫式部や平安時代の貴族、そして大名たちなど、さまざまな人々の癒しと、想いが行き交う場所なのかもしれませんね。時を経て、今なお愛され続ける宇治で大切な人を胸に秘めながら、趣深いゆっくりとした大人の時間を堪能する旅。オススメです!

●掲載内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。
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