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2018.07.10(Tue)

【旅ログ】砂のサウナでデトックス!別府名物・砂湯を体験「竹瓦温泉」

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Pintripの読者のみなさん、こんにちは!ライターのゆべっぷです。温泉が好きで10年以上前から日本各地の温泉地をめぐってきましたが、別府温泉に惚れ込んで大分に移住してしまいました!毎日市内の共同浴場に入りに行くのが日課です。

今回ご紹介するのは、膨大な数の共同浴場がある別府温泉の中でも、もっとも有名で別府のシンボル的存在の「竹瓦温泉」です。竹瓦温泉には普通の温泉のほかに、砂を使った独特な入浴施設が併設されているのも、おススメのポイント。今回は、別府名物「竹瓦温泉・砂湯」をご紹介します。

拠点となるのは「西鉄リゾートイン別府」。別府駅から徒歩10分、また空港からのリムジンバスがホテルの前に停車するので、旅のアクセスも楽々!繁華街にも近いので、駅前散策にとってもおすすめなホテルです♪

歓楽街の中で異彩を放つ重厚な日本家屋

西鉄リゾートイン別府を出て、北浜交差点から駅前通りを進むこと30メートルほど。

通り沿いに、「竹瓦温泉横丁入口」と書かれたネオンアーチが現れます。

アーチをくぐると、この先に別府を代表する観光名所があるとは到底思えないような、極狭路地が奥へと続いています。しかも通りの両脇には、ピンクや紫のけばけばしい看板が立ち並び日中でも立ち入りにくい雰囲気…。

「本当にこんなところに温泉があるの…??」と不安に駆られながら路地を進むと、突然お寺のような大きな古い建物の裏手に出ます。

これが別府温泉のシンボル「竹瓦温泉」です。創業1879年の歴史ある共同浴場で、唐破風屋根の玄関を持つ重厚な2階建ての建物は、国の登録有形文化財に指定されています。

今でこそこのように立派な建物を持つ竹瓦温泉ですが、できたばかりのころは浜辺に建つ簡素な小屋だったそうです。その当時、屋根が竹で葺かれていたことから、「竹瓦温泉」と名付けられました。

玄関の脇の受付で料金を支払って中へ。営業時間は早朝6時30分〜夜22時30分。料金はなんと100円です。

今となっては自販機でジュースを買うよりも安い金額です。竹瓦温泉はこんなに風格のある建物ですが、実は市営の温泉施設。だからこんな低価格が実現できるんですね。

1階は浴室と休憩所。2階は大広間になっていて、かつては入浴客に開放されていましたが、現在は地域の公民館として利用されており、一般客が立ち入ることはできません。

竹瓦温泉のお風呂は、男女別の内湯がそれぞれ1つずつ。男湯と女湯で別の源泉を使用していますが男女入れ替えはありません。

内湯は、脱衣所から階段で地下に下りていく独特な構造になっています。

浴室には、10人ぐらい一度に入れるぐらいの大きさのかまぼこ型の湯船が1つ。
桶やバスチェアは共用のものが用意されていますが、シャワーなどの設備はなく、体を洗うのは湯船にたまっているお湯を直接汲んで使うシステムになっています。

文化財を眺めながら入れる砂のサウナ

また、竹瓦温泉には内湯のほかに、熱い砂を使った「砂湯」と呼ばれるサウナがあります。営業時間は、内湯より少し遅い8時〜22時30分(最終受付21時30分)。内湯とは別料金で、1,030円になります。

受付で料金を支払うと、湯浴み着を手渡されます。今回は、別府温泉オリジナルタオル(320円)も一緒に購入。髪に砂が付くので、気になる方はバスキャップも一緒に購入されるといいかもしれません。

タオルには湯巡りに便利なビニールの巾着付き。デザインされた大分弁がキュートです。

砂湯の入り口は、玄関を入って左側。赤と青の暖簾が下がっている扉の奥。

中に入ると、小さな内湯が現れます。これは、砂湯からあがった後に砂を流す上がり湯。

まずは脱衣場で渡された湯浴み着に着替えて、浴室はいったん通過して奥の扉から外へ。

するとそこには、二階まで吹き抜けになったドームのような空間が広がっています。

砂湯の浴室には、中央と周囲に木製の歩道が敷かれていて、半分に砂が、反対側には何やら液体がたまっています。

この液体は温泉。自然に砂浜から温泉が湧いている指宿とは違い、砂を温泉に浸して人工的に温めています。砂は1時間半ほどで温度が下がってくるので、浴槽を交互に温泉で浸し、砂を温めているそうです。

係の人に指示された場所に横になると、体の上に手際よく砂がかけられていきます。

砂をかけるスコップのようなものは「鋤簾(じょれん)」という農具で、係員さんの好みにあわせて棒の角度や長さを微妙に変えたカスタム仕様なんだそう。

体の形にあわせて、砂の表面を均して完成。砂の温度は約40度で、入っている時間は夏場で10分・冬場は15分ほどです。

身動きもできず退屈で息苦しそうに感じますが、浴室の天井が高いので開放感があり、横になって歴史的建造物を眺めていると10分なんてあっという間。

砂湯の砂は、ただ熱いだけではなく水分を含んでいるのがミソ。盛り上げられた砂の中で蒸気が対流して、じんわりと芯から体を温めてくれます。湿った砂はずっしりと重みがありますが、不思議とこの重みが落ち着くんだなぁ〜。あまりの気持ちよさに、一瞬本気で眠りに落ちてしまいました(笑)

砂湯は写真撮影OKなので、ぜひスマホやデジカメを持ち込んで、係の人に写真を撮ってもらいましょう!

時間が来たら係の人の指示に従って、砂の中から体を起こします。

砂湯からあがったら、更衣室の浴室で砂を流します。湯浴み着を所定の脱衣カゴに入れて、まずはシャワーで砂を流してから上がり湯へ。シャンプーとボディシャンプーも備え付けられているので、体についた砂が気になる人はここでしっかり体を洗ってから、お風呂からあがってください。

文化財のアーケードで、絶品カレーパンと郷土料理をぜひ!

湯上がりは、食事や飲み物をいただきながら一休みしたいところですが、歓楽街にある竹瓦温泉の周囲は、日中に休憩できるようなお店がほとんどありません。

そんな中で貴重な、女性にも入りやすいカフェ「café TAKEYA(タケヤ)」。

竹瓦温泉のほぼ真向かいにあり、日本最古のアーケード街として文化財に登録されている「竹瓦小路」入り口に位置します。

TAKEYAのメニューは、コーヒーやビール、ソフトドリンクなどのほかに、食事も豊富なので、休憩だけでなくランチでの利用にも最適。

手作りのカレーパンと、大分の郷土料理やせうまが一緒に味わえる「おやつセット(300円)」が特におススメです。

TAKEYAのカレーパンは一般的なものとは違い、食パンを二つ折りにして間にカレーを挟み、パン粉をつけて揚げたもの。注文してから揚げるので、アツアツで食感はパリパリの絶品です。

こちらは大分の郷土料理の「やせうま」。小麦粉を水でこね、麺状にしたものを茹でてきな粉をまぶしたお菓子です。

一見すると、ほうとうやきしめんに似ていますが、やせうまの麺は包丁を使わず手で伸ばして作られているので、形がいびつで麺に少し厚みがあるのが特徴です。乾麺や製麺所で作られた既製品も販売されていますが、手作りしたやせうまは食感がよくコシがあり、既製品とは圧倒的においしさが違います。

TAKEYAのやせうまは、注文を受けてから一本一本手作りしている本格派。やせうまの麺を味噌汁で煮込んだ、大分の郷土料理「だんご汁」も絶品です。

竹瓦温泉砂湯はいかがでしたか?他にも海沿いにある「別府海浜砂湯」、日帰り入浴施設「ひょうたん温泉」でも別府の砂湯が体験できますが、文化財の建物を横になって鑑賞できる砂のサウナは竹瓦温泉ならでは。また屋内にあるので、冬場でも凍えることなく入浴できるのもおススメのポイント。

竹瓦温泉においでの際は、竹瓦温泉砂湯をぜひ体験してください。向かいのTAKEYAで大分の郷土料理を味わえば、別府の名物をいっぺんに堪能できますよ!

〈 基本情報 〉
■竹瓦温泉
住所:〒874-0944 大分県別府市元町16-23
電話番号:0977-23-1585
営業時間:普通浴 6:30〜22:30/砂湯 8:00〜22:30(最終受付21:30)
定休日:普通浴 12月の第3水曜日/砂湯 毎月第3水曜日(祝日の場合は翌日)
料金:普通浴 100円/砂湯 1,030円
URL:https://www.city.beppu.oita.jp/sisetu/shieionsen/detail4.html

■café TAKEYA(タケヤ)
住所:〒874-0944 大分県別府市元町15-7
電話番号:0977-23-1006
営業時間:11:00〜18:00
定休日:月曜日(月曜が祝日の場合は火曜、毎月最後の火曜も定休)
URL:http://www.beppers.jp/takeya/

〈 施設情報 〉
西鉄リゾートイン別府
住所:大分県別府市北浜2-10-4
電話番号:0977-26-5151
HP:https://nnr-h.com/n-inn/beppu/

●掲載内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。
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