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2018.07.19(Thu)

【旅ログ】レトロな異空間!「別府北高架商店街」で一点物を探す旅

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こんにちは!温泉大好きゆべっぷです。10年以上前から趣味のバイクで日本各地の温泉地をめぐり、別府温泉に惚れ込んで、2017年には東京から大分県に移住してしまいました。現在は大好きな大分と東京を行ったりきたりする生活を送っております。

今回は、別府駅前の知る人ぞ知るディープスポットをご紹介♪

旅のスタート地点となるのは「西鉄リゾートイン別府」。ホテルの真ん前が大分空港からのリムジンバスの停留所で、さらに別府駅まで徒歩10分と電車でのアクセスも抜群!繁華街にも近いので、別府駅前の散策にとってもおすすめです。

新しさと懐かしさが混在する不思議な商店街

今回ご紹介するのは、別府駅から徒歩5分ほどの場所にある「北高架商店街」という小さな商店街です。以前はさびれたシャッター街でしたが、近年若い人たちの手でクラフト作家たちの作品が集うこだわりの空間に生まれ変わりました。

ここで売られているほとんどが、ハンドメイドの一点物や流通することのない少量生産の商品ばかり。北高架商店街で、あなた好みの一点にめぐりあえるかも?

西鉄リゾートイン別府を出て、北浜交差点から駅前通りを進むと、別府駅東口に到着します。駅前の銅像は、温泉地としての別府の基礎を造った実業家、油屋熊八像。2019年に大分で開催されるラグビーワールドカップのPRで、ラガーシャツを着せられています(笑)。

熊八っつぁんの向かって右手に見える、家電量販店の脇の細い道を高架に沿って進むと…

北高架商店街の入口に到着♪一見昔ながらの古びた商店街に見えますが、白い壁面に描かれているハトのような鳥の絵がアーティスティックな雰囲気を醸し出していますよね。

かつてこの商店街は小さなスナックや居酒屋が軒を連ねる飲み屋街でしたが、10年ほど前にはほとんどが店をたたみ、シャッター街と化していました。ところがここ数年、空き店舗に若者向けの雑貨店やカフェがいくつも入ったことから、穴場の人気スポットとして知る人ぞ知る存在になったんです!

入り口の柱には、なにやら小さな木の額縁のようなものがたくさん並んでいます。
よ~く見てみるとコレ、商店街に入っているお店の一覧です!おしゃれ~♡

通路に入るとまず目につくのが、天井や壁面にあしらわれた個性的なオブジェや壁画。これらは別府在住の若手アーティストたちの作品で、商店街の依頼で制作されたものや、毎年開催されている「ベップ・アート・マンス」の出品作品を展示保存したものなどです。

思わずクスッとくる、なんともいえない表情のカワウソ。

薄暗い通路が、まるで異世界に続くトンネルみたい。ゆる〜い感じでアート作品を鑑賞するのも、北高架商店街の楽しみ方のひとつです。

意外と知られていない見どころが、共同トイレの中。

白いペンキで塗り上げられた男子トイレの壁面には、金の絵の具で描かれた巨大な鳳凰が。

入口の目隠しの壁には、人間の姿をかたどった温泉マークが描かれて、遊び心満載。

壁画が描かれているのは男子トイレのみなので、女性はお店に声をかけて、ぜひ男子トイレの中も見せてもらってくださいね!

ハンドメイドの雑貨が勢ぞろい!カフェやイベントスペースも

商店街入り口にある「HACHI CAFE Home(ハチカフェホーム)」。

一階はアクセサリーやアロマオイルなどを委託販売するスペースと、その一画に小さなカフェが併設されています。

2階はイベントスペースになっています。高架下という立地を生かし、ライブハウスや、ヨガスタジオとしても活用されています。この日は、熊本在住のフリーの美容師さんが出張ヘアカットを行っていました。

美容院に属さず、店舗もかまえていない美容師さんの存在をはじめて知り、おどろいてしまいました!北高架商店街には都会では考えられないような自由なスタイルで仕事をしている方がとても多く、その生き様に憧れてしまいます♪

Hachi Cafeで販売されているのは、全て市場に流通していない商品や、ハンドメイドの一点物ばかりです。

大分県佐伯市の波当津(はとうづ)という海岸で少量生産されている「波塩」。

かわいいパッケージもさることながら、なんとこれ、新月や満月の日に精製されたという塩です。

金のシールが貼られているのが「満月塩」、銀のものが「新月塩」、大きい方の袋は普通の日に精製された塩です。

カフェスペースは小さなテーブルがあるだけで、座れる人数は最大5人。メニューは生姜シロップを使ったジンジャーエールや、ホット生姜など飲み物数種類です。

地元の人の憩いの場、お得なセットメニューも

Hachi Cafe の向かいにあるのは、かつてこの通りが飲み屋街だった頃から営業している「喫茶 KEI」 。

ほとんどのお店が昼ごろから営業をはじめる中、唯一朝8時からオープンしています。

昔ながらの純喫茶風のインテリアですが、店内の一画には大きなテレビとカラオケの機材が。そう、KEIはいわゆるカラオケ喫茶で、日中は常連さんの歌声が表まで響いてきます。

メニューはコーヒーや紅茶のほかに、パスタやサンドイッチなど喫茶店らしい軽食が数種類。中でも特におすすめなのが「モーニングセット」です。

飲み物に目玉焼きとサラダ、トーストが付いて550円。コーヒーが一杯400円なので、わずか150円でこれだけの食事も付いてくると考えると、かなりお得です。モーニングは何時までやっているか尋ねたところ、「何時でも言われたら作りますよ」とのこと。

もうそれはモーニングセットではないのでは……(笑)

和風小物や施設で作られた雑貨も販売

喫茶KEIのお隣にある、和風小物やリサイクル着物などを販売している「雑貨屋てんてん」

店長の宮野さんと、息子さん。

宮野さんはこの店を経営するかたわら、漫画家としても活動されています。店内には障がいのある息子さんとの暮らしをつづったマンガや、障がい者の施設で製作された雑貨なども販売されています。

着物の着付けも行なっており、二階で着物を着て写真撮影もできるそうです。

土曜日限定!アロママッサージで癒やされて

てんてんの前の通路では、毎週土曜日の昼間限定で、アロママッサージの出張施術が行われています。

「かおりあそび」という名前のお店で、普段は別府市内のご自宅で開業されているそうです。料金は20分 1,000 円。ただし、冬季は寒いので出張は行なっていません。

商店街一の個性的なお店!おしゃれな古着のリメイクショップ

商店街の中ほどに位置し、特に強い個性を放つ店構えのこのお店は、服飾デザイナーの三浦温さんが営む「別府Ontenna(オンテナ)」。店の外に並んでいるのは、地元のおばあちゃんたちから譲り受けた古着などですが、店内にある服は全て温さんの手作りやリメイクです。

おしゃれな店内のインテリアも必見。

二階は作業場になっていて、布地などが棚にギッシリ詰め込まれています。

営業時間・休業日はまちまち。この日は午後2時ぐらいにオープンしていました。

アーティストが集う別府ならではの図書館

商店街の中央には、通路にソファーが置かれ「つばめ図書館」と名付けられた本棚が設置されています。

つばめ図書館の名前の由来は、この商店街が毎年つばめの巣作りの場になっているから。立派な本棚は、地元の大工さんが作ってくれたものなんだそうです。
子供向けの絵本や図鑑などと一緒に、美術雑誌や映画雑誌が並んでいるのは、若手アーティストが多く移住している別府ならではのラインナップです。

噛めば噛むほど旨味がじんわり。由布院の人気ベーカリーの支店

こちらは、由布院に本店を置く人気ベーカリー「オニパンカフェ」の別府支店。

天然酵母と国産の材料にこだわり、あんぱんやカレーパンなどの具にいたるまで自社で作られています。

オニパンのオニは、あの角の生えた鬼のこと。本店のある由布院塚原に伝わる、オニの伝説が名前の由来です。

小さな店内には、本店から運ばれてくるパンが並びます。

2階はイートインスペースです。パンと一緒に飲み物を注文することで利用可能。

コーヒー、紅茶などそれぞれ200円。コーヒーは注文してから、ミルで豆を挽いて淹れる本格派です。

三日月型のパンが、オニパンで一番人気の「クレセント」。

クッキーみたいなカリカリの外側を割ると、パンとは思えないようなすさまじい弾力の生地が顔を出します。手で簡単にちぎれないほどのコシ。これはまるで……餅?それぐらいの粘りです。

フワフワの柔らかいパンとは一線を画す、噛めば噛むほど小麦の風味が溢れ出す絶品!

こちらは「黒豆パン」。甘く炊いた黒豆をサンドし、上品な甘さであんぱんよりもあっさりと食べられます。

こちらはタネカレーパン。

タネカレーパンは、インドでカレーの修行を積んだ「TANE」というカレー店のカレーを具に使用しています。TANEは2017年、別府のレンタルスペースで約4ヶ月間だけ営業していたカレー屋さんですが、期間限定営業だったにもかかわらず、その美味しさが大評判となった伝説のお店。

揚げないタイプのカレーパンの中身は、ホロホロとこぼれるとろみのないキーマカレー。さっぱりとしながら、本場ならではのスパイシーな香りが口いっぱいに広がります。

オニパン別府支店の営業時間は、昼12時から17時まで。定休日は火水木と、立ち寄るタイミングが少し難しいお店ですが、一度食べたらやみつきになること請け合いです。

昔ながらの懐かしいあの中華、別府冷麺もおススメ

商店街の出口にある、これぞ昔ながらの中華料理店といった趣の「十五万石」。定食から麺類までたくさんのメニューがあり、食事時には地元の人たちで賑わいます。

別府名物、冷麺。店によっていろんな味がありますが、おしなべてスープに酸味が少なく、かつお出汁のような和風の味わいなのが特徴。すっぱいのが苦手な人にもおススメです。十五万石の冷麺は、麺が見えないぐらい沢山の具が乗っています。コシの強い硬めの麺は、有名店にも負けない美味しさです。

何をやるかはその日にならないと分からない!ゆるさが魅力の週一イベント

北高架商店街では、毎週土曜日に「スローリーマーケット」と銘打って通路を解放し、さまざまなイベントが行われます。

私がお邪魔した日は植物の栽培に関するイベントが行われており、大分県杵築市でハーブや花の苗を栽培している「Botanical Village」というお店の出張販売が行われていました。

商品は植物の苗だけでなく、畑で採れたハーブを使ったお菓子や、手作りのプランター、植物の育て方に関する書籍などさまざま。

また、花の育て方の相談などを持ちかける人も多く訪れ、イベントは大盛況でした。

その隣は、大分県杵築市でモリンガという植物のタネや精油などを輸入し、自らも栽培して販売している「サードエネルギーカンパニー」というお店のブース。

モリンガはインド原産の植物で、食べると非常に体にいいそうです。生の葉はサラダにしたり、乾燥させてお茶に、またタネもそのまま食べることもできます。

こちらは、Hachi Cafeの先代の経営者で、現在は国東で陶器の小物や手作りのはんこなどを製作されているkira kira KAROWAさんのコーナー。

大輪のアジサイの花は、kirakira KAROWAさんの庭に咲いていたもの。商品を購入された方にプレゼントするため、摘んできたんだそうです。

スローリーマーケットは、一応毎週土曜日開催されているのですが出店者がゼロの日もあります。イベントというよりは“地元の人が気軽に参加できるフリーの空間”という扱いなので、管理者や代表者はおらず、催し物情報を発信する公式サイトなどもありません。そのため、当日現場に行ってみないと、何をやるのか詳しくは分からないことも多いそうです。スタートはお昼ぐらい。「何かやってればラッキー」ぐらいのノリで訪れてみてはいかがでしょうか。

他では手に入らない一点物の雑貨や、こだわりのハンドメイド、昭和レトロな庶民のお店など、新旧の魅力が混在する素敵な異空間、北高架商店街はいかがでしたか?ほとんどのお店が昼ぐらいからの営業で、まったりとした時間がながれるなんとも心地よい商店街です。せわしない都会の喧騒を忘れ、スローな雰囲気に癒やされに来てください。

ニコニコレンタカーの営業所があるので、旅の起点にもおススメです!!

〈 基本情報 〉
■別府北高架商店街
住所:大分県別府市駅前本町9-20

■Hachi Cafe
電話番号:0977-76-5338
営業時間:11:00~17:00ぐらい
定休日:月曜と土日不定休
HP:https://www.facebook.com/hachicafehome/

■喫茶KEI
電話番号:0977-23-5158
営業時間:8:00~19:00
定休日:水曜日・第2木曜日

■雑貨屋てんてん
電話番号:090-5932-7590
営業時間:12:00~17:00ぐらい
定休日:日祝
HP:https://www.facebook.com/tentenbeppu/

■別府Ontenna(オンテナ)
電話番号:0977-76-5244
営業時間:12:00~18:00
定休日:水曜日

■オニパンカフェ
電話番号:0977-88-2690
営業時間:12:00~17:00
定休日:火水木
HP:http://onipain.com

■十五万石駅前本町店
電話番号:0977-23-7390
営業時間:11:30~15:00/17:00~21:00
定休日:日曜日

■ニコニコレンタカー
電話番号:0977-24-2770
営業時間:8:00~19:00
定休日:水曜日
HP:https://www.2525r.com/store-00704-002.php

〈 施設情報 〉
西鉄リゾートイン別府
住所:大分県別府市北浜2-10-4
電話番号:0977-26-5151
HP:https://nnr-h.com/n-inn/beppu/
 

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